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お酒を楽しむ 2026.07.07

ワインの代表的な受賞コンクール ― 世界と日本の主要コンクールを解説【用語解説・ワイン編】

ワインのラベルで見かける「金賞」「ダブルゴールド」「Best in Show」といった受賞表示。世界にはDecanter World Wine AwardsやInternational Wine Challenge、Concours Mondial de Bruxellesといった権威あるコンクールがあり、日本にも日本ワインコンクールやサクラアワードがあります。世界と日本の主要なワインコンクールについて、特徴と賞の序列、代表的な受賞酒を紹介します。

ワインのボトルに貼られた「金賞受賞」「ダブルゴールド」といった表示。その多くは、世界各地や日本で開かれる品評会(コンクール)で与えられた評価です。世界には、イギリスのDecanter World Wine AwardsやInternational Wine Challenge、ベルギー発のConcours Mondial de Bruxellesといった、権威あるワインコンクールがあります。そして日本にも、日本ワインコンクールやサクラアワードといった、ワインを評価する場があります。

同じ「賞」でも、コンクールごとに対象も、審査するのが誰かも、賞の呼び名や序列も違います。ゴールドやグランドゴールド、Best in Show、ダイヤモンドトロフィー――こうした言葉がどのコンクールの、どの段階の賞を指すのかを、まず世界の主要コンクールから、続いて日本のコンクールへと、順に整理していきます。

世界の代表的なワインコンクール

まずは、世界中からワインが集まる、国際的なコンクールを3つ。いずれも銘柄を伏せたブラインドで審査し、金賞やゴールドのさらに上に、その回の頂点を選ぶ賞を置いています。

Decanter World Wine Awards(DWWA)

Decanter World Wine Awardsは、イギリスの著名なワイン誌『Decanter』が主催する、世界最大級のワインコンクールです。審査はロンドンで行われ、2026年には世界58か国から約17,000本が出品されました。ワインの専門家がブラインドで審査し、Master of Wineなどの資格者も多数加わります。

採点は100点法で、点数によって賞が決まります。

  • ブロンズ:86〜89点
  • シルバー:90〜94点
  • ゴールド:95〜96点
  • プラチナ:97〜100点
  • Best in Show:プラチナ受賞のなかから共同審査委員長が選ぶ、その年の頂点。

序列でいえば、ブロンズ → シルバー → ゴールド → プラチナ → Best in Show(全体最高位)という順に高くなります。

代表的な受賞酒

銘柄(ワイン)生産者(産地)受賞年
Best in Show(全体最高位)Pomorosso 2022(バルベーラ)Coppo(イタリア・ピエモンテ)2026
Best in Show(全体最高位)Blanc de Blancs 2018Balfour(イギリス・ケント)2026

International Wine Challenge(IWC)

International Wine Challenge(IWC)は、イギリス・ロンドンで開かれる世界的なワインコンクールです。日本酒のSAKE部門でも知られますが、ここで取り上げるのはワイン本体の審査です。すべてのワインをブラインドで審査し、1つのメダルに最低でも8名の審査員が関わる、審査の厳しさで知られる大会です。

採点は100点法で、メダルの上にトロフィー、さらにその上にチャンピオンを置きます。

  • メダル:ブロンズ(85〜89点)→ シルバー(90〜94点)→ ゴールド(95〜100点)。
  • トロフィー:ゴールドのなかから、地域・国・国際と段階的に選ばれる賞。
  • チャンピオン:赤・白・スパークリング・甘口などカテゴリーごとに選ばれる、その年の頂点。

代表的な受賞酒

銘柄(ワイン)生産者(産地)受賞年
チャンピオン(スパークリング)Blanc de Blancs Magnum 2016Nyetimber(イギリス)2025
チャンピオン(白)Chardonnay 2023Tolpuddle Vineyard(オーストラリア・タスマニア)2025
チャンピオン(赤)Clos de la Roche Grand Cru 2023Maison Albert Bichot(フランス・ブルゴーニュ)2025

Concours Mondial de Bruxelles(ブリュッセル国際コンクール)

Concours Mondial de Bruxelles(CMB)は、1994年にベルギーで始まった国際ワインコンクールです。開催地が毎年世界各地へ移る「トラベリング型」が特徴で、年間15,000本を超えるワインが審査されます。世界各国の専門家が国籍の異なるパネルを組み、すべてブラインドで審査。メダルは出品全体のおよそ3割までに絞られます。

賞は次の三段階で、加えて各部門・国別の最高得点に特別賞「Revelation(レベラシオン)」が贈られます。

  • シルバー
  • ゴールド
  • グランゴールド:最高位。

代表的な受賞酒

銘柄(ワイン)生産者(産地)受賞年
グランゴールド(ロゼ/Revelation)Talamonti Rosé 2025Talamonti(イタリア・アブルッツォ)2026
グランゴールド(スパークリング/Revelation)Or du Temps 2012Apicius Diffusion(フランス・シャンパーニュ)2026
グランゴールド(赤/Revelation)Koh-I-Noor Merlot 2018Wunderlich Borászati(ハンガリー・ヴィラーニ)2026

日本のワインコンクール

続いて、日本で開かれるワインコンクールを2つ。ひとつは日本ワインだけを、もうひとつは世界のワインを対象にした、性格の異なる大会です。

日本ワインコンクール(Japan Wine Competition)

日本ワインコンクールは、国産ブドウ100%で造られた「日本ワイン」だけを対象にした、国内のコンクールです。英語名はJapan Wine Competition。日本ワインコンクール実行委員会(各地のワイン醸造組合や日本ワイナリー協会、日本ソムリエ協会などで構成)が主催し、山梨県甲府市で開かれます。国産のワインの品質を、国内の審査員が官能審査で評価する場で、採点は100点満点です。

賞は、メダルと、それとは別枠の賞に分かれています。

  • メダル:銅賞 → 銀賞 → 金賞、そして最上位のグランドゴールド賞(2024年から、金賞のさらに上の最高位として設けられました)。
  • 部門最高賞:スパークリング・白・ロゼ・赤などの部門ごとに選ばれる、その部門の頂点。
  • コストパフォーマンス賞:品質と価格の兼ね合いを評価する、別枠の賞。

対象は「欧州系品種(赤・白)」「国内改良等品種(赤・白)」「甲州」「ロゼ」「スパークリング」といった部門に分かれています。

代表的な受賞酒

銘柄(ワイン)ワイナリー(産地)受賞年
グランドゴールド賞(最高位・欧州系品種 白)中富良野ソーヴィニヨンブラン2023Domaine Raison(北海道中富良野町)2024
グランドゴールド賞(最高位・欧州系品種 白)安心院ワイン シャルドネリザーブ2023三和酒類(大分・宇佐)2024
金賞・部門最高賞・コスパ賞(国内改良等品種 赤)柏原ヴィンヤード遅摘み 赤 2024朝日町ワイン(山形・朝日町)2025

サクラアワード

サクラアワード(正式名称「サクラ」ジャパン・ウーマンズ・ワイン・アワード)は、女性のワイン専門家だけが審査する国際ワインコンクールです。一般社団法人ワイン&スピリッツ文化協会が主催し、日本で開かれます。2013年に設立され、翌2014年から毎年開かれてきました。日本ワイン専用の日本ワインコンクールとは違い、世界中のワインが対象で、2026年の第13回には37か国から3,715アイテムが出品されています。審査するのは、ソムリエやワイン有資格者といった女性のプロたち。ラベルを伏せたブラインドで、100点法によって採点されます。

賞は、平均点によって次のように分かれます。

  • シルバー:85点以上88点未満
  • ゴールド:88点以上93点未満
  • ダブルゴールド:93点以上
  • ダイヤモンドトロフィー:ダブルゴールドのなかから特に卓越したものに贈られる、その回の最高位(出品全体の約1%)。

序列でいえば、シルバー → ゴールド → ダブルゴールド → ダイヤモンドトロフィー(最高位)という順に高くなります。これらの各賞とは別に、特別賞と特別賞グランプリが設けられています。そのひとつ「“グランプリ” ジャパニーズワイン賞」は、日本で醸造され瓶詰めされたワインの中から、世界のワインと質を競い合って受賞したアイテムに贈られる賞です。

代表的な受賞酒

2026年の「“グランプリ” ジャパニーズワイン賞」の受賞酒を挙げます。

銘柄(ワイン)ワイナリー(産地)受賞年
”グランプリ” ジャパニーズワイン賞デラウェア・オレンジ 2025(オレンジ)南三陸ワイナリー(宮城)2026
”グランプリ” ジャパニーズワイン賞高畠 ローグルブルー 2021(赤)高畠ワイナリー(山形)2026
”グランプリ” ジャパニーズワイン賞アンの泡 ブランドノワール 2023(スパークリング)軽井沢アンワイナリー(長野)2026
”グランプリ” ジャパニーズワイン賞三座[赤]ひるぜんワイナリー(岡山)2026
”グランプリ” ジャパニーズワイン賞MUSUBI ~十二単~ 2024ドメーヌブレス(北海道)2026

5つのコンクールを一覧で

ここまでの内容を、一覧にまとめておきます。

コンクール開催地・主催おもな対象最高位
Decanter World Wine Awardsイギリス・ロンドン(Decanter誌)世界のワインBest in Show
International Wine Challengeイギリス・ロンドン世界のワイン各部門のチャンピオン
Concours Mondial de Bruxelles開催地が移動(ベルギー発)世界のワイングランゴールド(+Revelation)
日本ワインコンクール山梨県甲府市日本ワイン(国産ブドウ100%)グランドゴールド賞
サクラアワード日本(女性が審査)世界のワインダイヤモンドトロフィー

金賞やゴールドはどのコンクールにもありますが、その上の呼び名――Best in Show、チャンピオン、グランゴールド、グランドゴールド賞、ダイヤモンドトロフィー――は、コンクールごとに違います。名前が違っても、上に段階が積み重なっている点は、どのコンクールにも共通しています。

賞は、その一本の背景や実力を知るためのひとつの手がかりです。ボトルやお店で気になる賞の名前を見かけたら、それがどのコンクールの、どの段階の賞なのかを思い浮かべてみると、選ぶときの参考になります。飲んだ夜のひとことはマイドリのアプリに、自分なりのちょうどよい一杯の話は適酒とはに。

出典:Decanter World Wine Awards 公式(Decanter誌主催・開催概要・ブラインド審査・採点基準〈ブロンズ86〜89/シルバー90〜94/ゴールド95〜96/プラチナ97〜100点〉・Best in Show の位置づけ・2026年の出品規模、および2026年 Best in Show〈Coppo「Pomorosso 2022」・Balfour「Blanc de Blancs 2018」〉)、International Wine Challenge 公式(概要・ブラインド審査・メダル/トロフィー/チャンピオンの序列・点数レンジ、および2025年 チャンピオン〈Nyetimber・Tolpuddle Vineyard・Maison Albert Bichot〉)、Concours Mondial de Bruxelles 公式(1994年創設・トラベリング型・ブラインド審査・シルバー/ゴールド/グランゴールドの序列・メダル比率・Revelation、および2026年 グランゴールド/Revelation〈Talamonti・Apicius Diffusion・Wunderlich Borászati〉)、日本ワインコンクール 公式サイト・山梨県公式資料(主催・開催地・対象〈日本ワイン〉・官能審査100点満点・賞の構成〈グランドゴールド賞/金賞/銀賞/銅賞・部門最高賞・コストパフォーマンス賞〉・部門構成、および2024年グランドゴールド賞受賞ワイン〈Domaine Raison・三和酒類 安心院葡萄酒工房〉)、サクラアワード 公式サイト(正式名称・主催・設立〈2013年設立・2014年第1回〉・世界のワインが対象・女性審査員によるブラインド審査・100点法・賞の序列〈シルバー/ゴールド/ダブルゴールド/ダイヤモンドトロフィー〉・第13回〈2026年〉の出品規模、および2026年 "グランプリ" ジャパニーズワイン賞〈南三陸ワイナリー・高畠ワイナリー・軽井沢アンワイナリー・ひるぜんワイナリー・ドメーヌブレス〉)。各ワインの受賞内容は各ワイナリー公式の情報を含む。※各コンクールの一部の点数しきい値・運営主体など、公式サイト上で数値・名称が確認できなかった項目は本記事では扱っていません。

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