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ご当地の銘酒 2026.07.07

伯楽星 純米吟醸 冷卸 ― Kura Master 2026 プラチナ賞。22歳で蔵を託された杜氏が醸す、宮城・大崎の「究極の食中酒」。

宮城県大崎市の新澤醸造店がつくる「伯楽星(はくらくせい)」。氷温貯蔵でひと夏を越した季節限定の「純米吟醸 冷卸(ひやおろし)」が、フランスの日本酒品評会Kura Master 2026の純米酒(51-65%)部門でプラチナ賞に選ばれました。明治6年(1873年)創業の蔵が掲げる「究極の食中酒」という設計思想と、22歳で製造の指揮を託された杜氏の造りを、一次情報でたどります。

宮城県大崎市の新澤醸造店(にいざわじょうてん)がつくる「伯楽星(はくらくせい)」。その季節限定の一本「純米吟醸 冷卸」が、フランスの日本酒品評会Kura Master 2026の純米酒(51-65%)部門でプラチナ賞に選ばれました。明治6年(1873年)創業の蔵が掲げる「究極の食中酒」という設計思想と、22歳で製造の指揮を託された杜氏の造り。

Kura Master 2026、純米酒部門でプラチナ賞

今回の主役「伯楽星 純米吟醸 冷卸」は、2026年4月27日にフランス・パリのパヴィヨン・ルドワイヤンで開かれたKura Master 2026の純米酒(51-65%)部門で、最高位のプラチナ賞に選ばれました。蔵はこの受賞を公式サイトの商品ページに記載しています。

Kura Masterは、フランスのトップソムリエやミシュラン星付きレストランの関係者といった現地のプロが審査員を務め、ラベルを伏せたブラインドの状態でワイングラスから一本一本を利き分ける、「フランス人によるフランス人のための」日本酒コンクールです。今回で第10回。採点は100点満点で、80〜92点が金賞、93〜100点がプラチナ賞。この「純米吟醸 冷卸」は、上位のプラチナ賞にあたる評価を受けたことになります。受賞した純米酒(51-65%)部門は、精米歩合によって分けられた区分で、この酒の精米歩合55%がちょうど当てはまる枠です。(金賞・プラチナ賞・審査員賞といったKura Masterの賞の序列は、用語解説(日本酒編)にまとめています。)

どんな酒か ― 「究極の食中酒」という設計思想

伯楽星というブランドを貫くのが、「究極の食中酒」という考え方です。単体で強く主張する酒ではなく、料理と合わせてこそ生きる、食事を邪魔しない酒であること。新澤醸造店はこの「究極の食中酒」を掲げて2002年(平成14年)に伯楽星を世に出し、後にこの言葉自体を商標として登録しています。

「純米吟醸 冷卸」は、その伯楽星を氷温でひと夏寝かせた季節限定酒です。精米歩合は55%、使用米は国産米。マイナス5度の氷温貯蔵庫の中でひと夏を越し、秋に出荷されます。しぼりたてのフレッシュさに、熟成由来のまろやかさが重なる冷卸です。

どんな香りと味か

つくり手の新澤醸造店は、この酒を「柔らかくシャープ、ほのかなバナナ香が口に広がり柑橘類を思わせる爽やかな酸味がキレ味を演出します」と紹介しています。あわせて「マイナス5度の氷温貯蔵庫内でひと夏を越しました。冷卸でありながらも伯楽星らしいフレッシュ感と瑞々しさがしっかり保たれています」とも記しています。

正規特約店の酒専門店 鍵やは、この冷卸を「まろやかさと共に、氷温熟成ならではの絶妙な瑞々しさを感じます。滑らかな旨味や心地よい辛さ、柑橘を思わせる爽やかな酸味が綺麗に混ざり合い、シャープで味わい深い印象」と紹介しています。

同じく特約店の零下 -REIKA- は、「ひと夏越して、シャープな印象の伯楽星に柔らかさが加わりました」と、フレッシュさとやわらかさの同居を伝えています。

ほのかなバナナ香、柑橘のような爽やかな酸、そしてひと夏越えたまろやかさ――つくり手も、店の人も、そろってフレッシュさとやわらかさが同居する味わいに触れています。

22歳で蔵を託された杜氏と、マイナス5℃の品質管理

新澤醸造店は、明治6年(1873年)に宮城県大崎市(旧・三本木町)で創業した蔵です。2011年の東日本大震災を機に、製造の拠点は同じ宮城県内の川崎町へと移りました。いまは大崎市の本社と川崎町の醸造蔵の二拠点で酒を醸しています。

この蔵で近年注目されてきたのが、造りを率いる杜氏の存在です。2019年、入社3年目の渡部七海(わたなべ ななみ)さんが、22歳で杜氏(製造責任者)に抜擢されました。就任当時は全国最年少の杜氏として知られ、女性杜氏としても各方面で紹介されています。さらに2023年には、南部杜氏の資格試験に合格しています。

もう一つ、この蔵を語るうえで欠かせないのが、徹底した温度管理です。新澤醸造店は、出来上がった酒を全量マイナス5度の冷蔵庫で保管し、フレッシュな味わいを長く保つことを掲げています。出荷先も、冷蔵設備の整った少数の特約店に絞られます。

手に入れるには

気になった方は、まずつくり手である新澤醸造店の公式サイトをのぞいてみてください。「究極の食中酒」という設計思想や蔵の歩み、そして「伯楽星 純米吟醸 冷卸」の商品ページに、味わいの紹介やKura Master 2026 プラチナ賞をはじめとする受賞歴が掲載されています。

伯楽星 純米吟醸 冷卸は、精米歩合55%、使用米は国産米。容量は720mlと1800mlがあり、720mlの取扱店での価格は税込2,000円台ほどでした(在庫・価格は各店の表示時点で変わります)。秋の季節限定酒で、要冷蔵の一本です。新澤醸造店は自社の通販を持たず、冷蔵設備の整った正規特約店を通じて販売しています。お近くの取扱店は公式サイトのお酒を買えるお店から探せます。

飲んだ夜のひとことはマイドリのアプリに、自分なりのちょうどよい一杯の話は適酒とはに。取扱店でもみじのシールが目印の秋の一本を見かけたら、好きな料理とあわせてみてください。

伯楽星

新澤醸造店 ・ 720ml ・ 5度

出典:新澤醸造店 公式サイト(会社概要・沿革の創業年〈明治6年・1873年〉・所在地〈宮城県大崎市/川崎町の二拠点〉・東日本大震災後の製造拠点移転、コンセプトページの「究極の食中酒」〈2002年誕生・商標登録〉、about ページの「マイナス5℃の徹底した品質管理」、「伯楽星 純米吟醸 冷卸」商品ページ〈Kura Master 2026 純米酒(51-65%)部門 プラチナ賞・味わいの紹介文・精米歩合55%・使用米国産米・氷温貯蔵の記述〉、南部杜氏合格の告知)、Kura Master 公式サイト(審査方法・採点基準〈プラチナ賞93〜100点・金賞80〜92点〉・純米酒(51-65%)部門・第10回大会・2026年4月27日パリ開催・受賞醸造元ページの掲載)、宮城県公式サイト(渡部七海杜氏の2019年・22歳での杜氏抜擢)、酒専門店 鍵や/零下 -REIKA-(取扱店による味わいの紹介文)。

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